緑内障の梅雨どきの窓辺
耳鳴りの弦楽の弦を切りきざみ
一夜豪雨に
しずかだねとささやく

疾風寝室に吹きすさんでいる
一夜豪雨にみな
天涯孤独に産声をあげ
たったひとつの理由づけのために
おびただしい嗚咽をきいたとして
ここを越えてくるとすれば
最期の日にくらいうる
袈裟がけの稲妻だけだろう

わかりあえないなら
わかりあえないことを
許し合うさなか
殺し合うさなか
僕の全部を刺し貫く
胎動に震える赤子の瞳で
君の生き様を語ればいい

僕はそれでいい
這いつくばって生きて
人のさびしさにすがっても
むごたらしいほどひとりがうれしい


'13 0605 : February Lifesaver