ほの暗い場所で光る銀紙の
ひっかかれた小道
月も映さない
ただ硫酸の染みた土
その庭がある

水に浮かべて掬えるだろう
かたわれの
足の小爪をうっそりなぞった

灰になった梢に揺られていた
果実のような頬
苦かろうか
ひどくかなしくて
青いまま
昨日僕の手でもがれている

君の睫毛を汚して
ひとつくちびるに落としこまれた
銀の箔を外気にさらし
季節の巡りの錆のよう

象牙の足で
みずみずしい花を踏んでも
毟られたひとひらは枯れて
金属音も高く
ぱきんと結晶してくれる

静謐みたいなにせもの
顔を覆って
僕は燃え尽きた森を指差している
籠の文鳥を弔った
ゆりかごのうろの腐ったところ
その熱がある




'11 1106 : フリークス