洪水の日は
きもちよく
西に風がそよぐ
昼寝してからずっと夏

先に行ってて
たわむれの逆旅

屋根にのぼれば
見えたのかしら
炭酸水にラムネが落ちたって
飛行士が手をふるムーンリバー
流れたまんまるがとろけて
下流は燃えてた

ここへひかったいかずちを
舐めてみてよって
きりきりの日ざしに
かざして透けた
手の甲の静脈の味

以前どこかで会っただろうか

夏は
少しずつ
なげやり

水をくぐってきたの
生返事ばっかり

ぼくにこたえて
手をふるカーブは
8等分した食べ残しの味
ぱさぱさと水へ跳ねて
覗き込んだら
やさしい鯨に
顔を噛まれた

先へ行っててくれたの


'18 0819 : ノーフューチャーバカンス